子どもの病気

感染症を知る

感染症について


食欲・発熱・咳・鼻汁・頭痛・嘔吐・下痢・腹痛・発疹などの症状が見られ、ここに書かれた
病状について疑いがある場合は、速やかに医師の診察を受け、その病状についてご相談ください。

受診時には、それまでにかかった病気や受診歴、接種した予防接種などのメモを持参されると
大変、役立ちます。


感染症の種類


咽頭結膜熱(プール熱) アデノウイルスによる感染症です。夏にプールを介して学童のあいだに流行するのでプール熱と呼ばれていますが、プールに入らなくてもうつります。39か ら40度の高熱が続き、のどの痛みが強く、目も充血します。さらに頭痛、吐き気、腹痛、下痢を伴うことがあります。抗生物質では治りません。
溶連菌感染症 溶連菌という細菌がのどに感染して、のどの痛み、熱、体や手足の発疹が出る病気です。ちゃんと治療をしないと、関節や心臓を悪くするリウマチ熱や、急性腎炎を後々に起こすことがあるので、溶連菌がいると分かれば抗生物質を10日間くらいのむ必要があります。
感染性腸炎 大きく分けてロタウイルスやノロウイルスなどのウイルス、カンピロバクターやサルモネラ病原性大腸菌などの細菌による感染の二種類があります。ウイルスよ るものは胃腸風邪ともよばれますが、突然吐き始め、つづいて水のような下痢になります。時には熱も出ることがあります。細菌によるものは食中毒と呼ばれて います。熱が出たり、腹痛、嘔吐、下痢がみられることが多く、時に重症になります。
水痘(水ぼうそう) 水痘ウイルスによる感染症です。水を持った赤い発疹が、口から陰部、頭の中まで全身に出ます。発疹は2〜3日でピークになりその後、黒いかさぶたになります。1週間以内にはなおりますが、保育園や学校はかさぶたができるまでお休みしましょう。
手足口病 手のひら、足の裏、口の中に小さな水ぶくれができる病気ですが、お尻やひざにもできることがあります。乳幼児の間で流行します。何回もかかることもありま す。口が痛く食べられないこともありますが、多くの場合軽くすみます。熱はほとんどでませんが、時には頭が痛く吐き始め、髄膜炎になることもあります。元 気ならば特に登校中止する必要はありません。
伝染性紅斑(りんご病) ほっぺがりんごのように赤くなるのでりんご病と呼ばれています。太ももや腕には赤い斑点やまだら模様ができます。ほほが火照ったり少しかゆくなることがあ ります。熱は出ないことがほとんどです。ほほが赤くなった時は既にうつる時期をすぎているので、保育園や学校に行ってもかまいません。
突発性発疹 生後3ヶ月から1歳までの赤ちゃんがかかりやすい病気です、突然高い熱を出してその後3〜4日熱が続きますが、解熱する頃に全身に発疹が現れます。生まれ て初めての熱のことが多く、なかには2回かかる子供もいます。熱の割りには元気で、食欲も変わらないことも多いですが、下痢をきたすこともあります。特に 薬はいりません。
麻疹(はしか) はじめの2〜3日は、熱、咳、鼻水、目やになど風邪と同じ症状がでます。いったん熱は下がりますが、再び高熱が出ると同時に全身に発疹がでてきます。発疹が出てからさらに3〜4日高熱が続きます。肺炎や脳炎を起こすことがあるので注意が必要です。
風疹(三日はしか) うつってから2〜3週間後に赤くて小さい発疹が体中にでます。熱はまったく出ない子から3日間位高熱が出る子までさまざまです。妊娠初期に風疹にかかると 生まれてくる赤ちゃんの目や耳や心臓に障害をきたすことがあります。風疹の子を妊婦や妊娠しているかもしれない人に近づけないようにしましょう。
インフルエンザ 悪寒をともなう急な高熱で始まります。熱は3〜5日続きます。全身はだるく手足の筋肉痛や腰痛があります。あとで咳鼻水などの風邪症状をきたすことが多い です。インフルエンザかどうかを外来で迅速診断することができます。早期に治療薬を飲めば症状を軽くすませることができます。解熱剤としてアセトアミノ フェン(アルピニー、カロナルなど)やイブプロフェン(ユニプロン)しか使えません。
MCLS(川崎病) 高い熱が数日間続き機嫌がわるくなります。目が赤く充血し、唇も真っ赤になり、体に発疹がでます。手足の先や首のリンパ節が腫れたりBCGを接種したとこ ろが赤くなったりします。はじめからこれらの症状がそろっていることは少なく、高い熱がはじめにでて、日を追うごとにこれらの症状が現れてきます。時に心 臓に障害をきたすことがあり入院治療が必要です。
ヘルパンギーナ 乳幼児のあいだで流行する夏かぜの一種で、38〜40度の熱が2〜3日続きます。のどの奥に小さな水ぶくれができて痛いので食べられなくなります。ひどいときは水分も飲めなくなることがあります。抗菌剤は効きません。
無菌性髄膜炎 髄膜炎は熱が出て、頭がひどく痛くなり、何度も吐く病気です。おたふくかぜや夏かぜのウイルスが原因で、まれに髄膜炎を起こすことがあり、これを無菌性髄膜炎といいます。意識がなくなったりけいれんを起こすなどの激しい症状はふつう出ません。安静が一番の治療です。
百日咳 最初は普通のかぜと変わりませんが、しだいに咳が多くなり、顔を真っ赤にして激しく咳き込むようになります。1〜2週目頃がもっとも激しく3〜4週目頃か らかるくなってきます。生後6か月までの赤ちゃんでは咳のために息ができなくなってしまうことがあり、入院が必要となります。
マイコプラズマ肺炎 マイコプラズマという病原体による肺炎で、幼児や学童に多く見られます。咳が強く熱が出ることも多いですが、時には微熱程度のこともあります。胸のレント ゲン検査や血液検査で診断できます。マクロライド系の抗菌剤を使用しますが、ほとんどの場合入院までしなくても外来治療が可能です。
単純ヘルペス感染症(ヘルペス口内炎) 単純ヘルペスというウイルスの感染でおこります。38〜40度の高熱が続き、口の中に小さな潰瘍ができ、とても痛がります。歯茎が赤く腫れて出血します (ヘルペス口内炎)。単純ヘルペスウイルスは一度かかると体に住み着き、体調が崩れると何回も現れてきて熱の華などの症状を引き起こしますが、最初にか かったときだけ口内炎になります。
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ) 耳の下(耳下腺)が腫れて痛がります。左右とも腫れることが多いですが、片方だけのこともあります。耳下腺は唾液を作るところで、ほかに顎下腺(顎の下) や舌下腺があり、おたふくかぜではすべて腫れることもあります。頭痛がひどく何度も吐くときは髄膜炎を起こしていることがあります(無菌性髄膜炎参照)。 腫れがひくまで他の子にうつることがあります。



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