兵庫県西脇市にある小児科医院。予防接種、乳幼児健診など。「子どもが子どもらしく育つ環境づくり」に積極的に取り組みます。
自分で言うのも変だけど、ドラえもんのポケットもいよいよ佳境に入ってきた感じ。そこで今回と次回は前から言いたかったアトピー性皮膚炎の話をするね。 「先生うちの子の湿疹を見てください」 「ふむふむ、これはアトピーくさいですね。」 「えっ、アトピーなんですか?!」 あーあ、そんなにがっかりしなくても・・。ね先生。言っちゃあ悪いがこんなものなんぼでもあるんだぞ、って言いたい所を先生こらえて、「スキンケアをすれば良くなるからがんばってね」って、優しく指導しているよ。 何で、こんなにアトピーが嫌われ者になってしまったのかなあ。昔はアトピーって診断を立てられたら、良かった良かった悪い病気じゃなかったんだといって喜ばれたんだそうだよ。つまり今と違って難病とは考えられなかったんだ。正しい理解と地道な治療で直る病気のはずなんだ。ところが誤った情報の氾濫で必要以上にアトピーを難病と考えるお母さんが増えてきているんだ。 その原因を探ってみると、一番大きな原因はステロイド外用薬(ホルモン剤の塗り薬)について、その副作用の間違った情報ばかりが広がりすぎた事が考えられるんだ。この薬はうまく使えば、治療にとても有効なのに、ステロイドを使う医者は悪い医者、使わない医者は良い医者みたいなイメージになってしまっているよね。確かに、患者さんにステロイドを使っていることを説明しなかったり、使っているのに、使っていないと言ってる先生があったりして、患者さんに不信感を持たせてしまったこともあるんだけどね。 ここにうまく入ってきたのがアトピービジネスなんだ。健康食品、化粧品、温泉入浴療法、水治療、防ダニグッズ、医療機関による特殊療法、エステ、宗教と、きりがないくらいあるよ。 民間療法と言えば何か善意が感じられて聞こえは良いけど、何だか怪しげな物も随分あるんだ。 ここでアトピービジネスの問題点をあげておくね。 1.正しい理解・治療から患者さんを遠ざける。 2.アトピービジネスそのものが悪化の原因となる。
先生の子どもさんもアトピーで苦しんだんだ。アトピーで儲けている人は許せないと思っているんだよ。次回もアトピーの話だよ。 |
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ドラえもん |