先生のおはなし

連載コラム「ドラえもんのポケット」

その12 ドラえもんの休日


 ドラえもんのポケットも今回で12回目。ちょうど1年経ったんだよ。いろんな事を書いてきたけど、みんなの役に立ったかな?もっと書きたいこともあったけど一区切りついたところで、少しお休みをいただこうかと思っているんだ。

 ところで、アトピーの話がまだ残っていたんだけどみんな覚えている? 難しい話をする余裕がないので簡単に言うね。それはね、病気に対する考え方が小児科の先生と皮膚科の先生では少し違うし、小児科の先生の中にも考え方が全く違う先生がいるって事を覚えていてほしいんだ。食事制限を強く指導される先生、ステロイドホルモンを全く使用しようとしない先生など、極端な治療のみを行なう先生がいるって事。一つの治療しか言わない医者には少し注意してほしいんだ。結局民間療法と変わらないんだよ。いや、医者という権威を着た民間療法だからもっとたちが悪いかもしれない。

 これはよく先生が言っていることなんだ。いろんな治療法を知っていて、その上で患者さんと一緒に、一番適した治療法を考えていく医者が本物だと思う。それからどんな状況でも決して患者を叱らない、脅さない医者。その点ではまだまだだと先生は言ってたけどね。何もアトピーだけのことではないんだよ。

 残り少なくなったので今日のまとめをするね。結局第1回目のドラえもんのポケットに戻るけど、医者と患者の良い関係ってやはり信頼だと思うんだ。権威も時には必要だって事もよくわかるけど(だからカリスマ○○なんてはやるんだね)、それが見え隠れするような医者は失格だと先生は考えているんだ。

 もし今行なっている治療法で治らないなら、はっきりその事を伝えても失礼に当たらないって事を忘れないでね。

 一番大切なのは子育てまっただ中のお母さん。でも本当は一番楽しいのも、そのお母さんのはずなんだ。医者は子育てを楽しむための道具だと思ってほしい(でも礼節は忘れないでね)。

 最後になったけど、お医者さんがお母さんにとってドラえもんのポケットになればいいな。1年間のご愛読ありがとうございました。


ドラえもん



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