先生のおはなし

連載コラム「ドラえもんのポケット」

その3 子育てなんかもう怖くないの巻


 今年ももう6月。湿っぽくて暑い日本の夏がやって来た。うちの先生肥満体質なものだから、大分こたえてるみたい。体重が減ってげっそりしているって自分で言ってるけど、見た目にはそう変わらない。でもここんところ先生の診察室には慣れない保育園・学校生活や暑さ疲れのために、高い熱を出したり不調を訴える子どもが増えてきているんだ。お仕事を持って家事と両立させているお母さん達にとっては急な病気がいちばん困るよね。そんなお母さん達に耳寄りな情報だよ。

働くお母さん達を助けてあげたいというのは先生がここで診察を始めた10年前からの変わらない気持ちなんだ。共働きの場合、日本では子どもが病気になったらどういう訳か母親が休まなくちゃならない雰囲気だよね。(欧米では夫婦は平等で休んでいるんだ)

 子どもが小さいとどうしても病気がちで仕事を休む事が多くなり、本当に困っているお母さん達がたくさんいるんだ。そこで前から病児保育と言って、病気をしている子どもを預かる保育園や施設を作りたいと先生は考えていたんだけど、いろんな障害があってできなかったんだ。でもやっと今年西脇保育園でこの病児保育ができたんだよ。これで子どもが急に病気になっても安心して子どもを見てもらえる施設ができたってことだね。まだ兵庫県でも数カ所しかないし、北播ではもちろん唯一の施設。この冬のインフルエンザのように病気が大流行したら病児保育を希望されるすべての方に利用してもらえないかも知れないけど、大きな進歩だよね。先生はこのシステムがいつまでも続くように精一杯の応援をしていくつもりだって言ってた。もっともっと多くの施設が必要だとも言ってた。

 子育て支援と言えば、もう一つ先生の夢があるんだ。それは出産前訪問といって、妊婦さんがこれから生まれくる赤ちゃんについてのいろんな不安を解消するために、小児科医のもとに前もって訪れてお話を聞くというシステムを西脇で作ることなんだ。全額公費負担で無料なんだよ。兵庫県ではすでに4カ所で行われているんだけど、北播磨ではまだ。とても大切な子育て支援なんだって。

 先生はまだまだ「今お母さん」や「これからお母さん」のためにできることがあるし、そのための努力は惜しまないって言ってた。

 この二つの事業はお金がかかるし本来は市や町の行政がやらねばならないことだと思うんだけど、目を向けてもらっていないのが現状なんだ。子どもを大切にしない国はきっと滅びるというのが先生の持論なんだけどね。



ドラえもんいろはカルタ

  ん神が優勝するよりうれしいよ、泣いたママさん笑った時は


ドラえもん



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