先生のおはなし

連載コラム「ドラえもんのポケット」

その4 風邪なんかに負けるものかの巻


 最近の診察室は夏風邪が大はやり。最近よく顔を見せているお母さん、先生に噛みついている。

 先生 「今日は夏風邪ですね」

 母親 「またですか。2週間前も先生そう言われていましたよ。」

       先生逆襲を食らっている。

 先生 「前とは違う夏風邪なんですよ。」

 母親 「前のがまだ治っていなんじゃ・・・。」

       腕が悪いんじゃないかと言いたげ。

 先生 「プロから見ると微妙に違うんだけど」

 ちょっと苦しい先生を助けるために、今回は夏風邪の話だよ。

 当たり前のことだけど夏風邪を簡単にいうと夏にひく風邪のこと。原因としてアデノウイルスやエンテロウイルスなどいろんなウイルスの感染による病気なんだ。でも一口でアデノ、エンテロウイルスと言ったって、それぞれ見つかった順に番号がついているくらいたくさんの種類があるんだよ。だから先生だって覚えきれないくらいたくさんの夏風邪があるんだ。代表的なものは手足口病、ヘルパンギーナ、プール熱などがあるんだ。

日本の夏は湿気が多いよね。これらの夏風邪ウイルスは高温多湿が好きなんだ。だから夏に流行するんだけど、喉だけでなく腸にも入り込みやすいんだよ。だから下痢をすることもあるし、うんちから人にうつることも多いんだ。一方冬の風邪の代表選手インフルエンザは乾燥が好きだから冬に流行しやすいんだど、最近の研究で夏にもインフルエンザがいることが分かっているんだ。要注意だよね。

 代表選手の説明をするね。

【手足口病】 名前の通り、手・足・口の中に水ぶくれがでてくる病気。おしりにもよくできてくるんだ。口の中にできると痛くて食べられなくなることもあるし、たまに髄膜炎を起こすこともあって注意が必要だよ。

【プール熱】 39〜40度の熱が4〜5日続き結膜炎も起こす病気。のどは真っ赤になって痛いんだ。別にプールに入らなくてもうつるんだよ。

【ヘルパンギーナ】 38〜40℃度の熱が2〜3日続き喉の奥に水ぶくれができる病気。とっても喉が痛くて食べられなくなることもあるんだよ。

 かかった時の注意を言うね。

 抗生物質は効かないらしいんだ。ゆっくり安静を保って水分補給に努めて欲しいって診察室で先生よく言ってるよ。そして脳炎や髄膜炎を起こすことがあるので、元気がない・吐く・意識がおかしい・けいれんなどが見られたらすぐに病院を受診してね。




ドラえもんいろはカルタ

  ん耐と我慢で夏風邪乗り切れば、病気知らずの大人になれるよ


ドラえもん



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