先生のおはなし

連載コラム「ドラえもんのポケット」

その11 テレビが危ない!の巻


 うちの先生ったら、診察時間中に大きなあくび。なんでも昨夜遅くまで面白い番組があって夜更かしをしたらしい。困ったもんだよね。そこで今日の話はテレビが危ないという話なんだけど、残酷な内容や性描写が悪影響を与えるという話ではないんだよ。

 乳幼児健診で最近多くなってきたのが、言葉が遅れている子どもなんだって。「新しいタイプの言葉の遅れ」って言われていて、運動の発達はとくに問題はないんだけど、言葉をほとんどしゃべらない子どもなんだ。

 そんな子どもたちの特徴を見てみると、

  1.乳児期からテレビやビデオに子守りをさせていた。

  2.朝から晩までほとんどテレビがつきっぱなしの生活をしている。

  3.子どもはテレビのない生活をほとんどしていない。

  4.子どもが早期教育のビデオにはまっている。

  5.両親そろってテレビ好き。

という環境があるらしい。ある調査では、長時間テレビを見ていると、友達と遊べない、親ともうまくかかわれない、表情が乏しい、自分から話しかけない、視線を合わせない子どもになりやすいらしい。つまり長時間テレビを見ていると、自閉症のような状態になるんだって(本当の自閉症とは違うんだよ)。

 テレビを見ている時に脳波をとると、痴呆老人の脳波と同じになってるんだって。テレビをやめると元に戻るんだけど、見る時間が長くなればなるほど、脳波の回復が悪くなって、時には戻らないこともありうるんだよ。テレビは一方通行の情報なので、長時間見ていると、子どもの脳がコミュニケーションしなくなっちゃうからだって。フラッシュをみせて脳の発達を促すという触れ込みの早期教育や、よくプログラムされたテレビ番組でも危ないらしいよ。

 早く気づいてテレビを見せず、コミュニケーションをとり始めると回復するんだけど、このことに気づかず放置すると取り返しがつかなくなる可能性があるってこと。



予防するための15か条

 1.できるだけテレビは消す。 2.一つの番組終わったら必ずスイッチを切る。

 3.ながらテレビはしない。 4.録画して繰り返し見ない。 5.市販作品は買わない(レンタルで)。

 6.子どもと向かい合って遊ぶ。 7.抱っこを惜しまない。 8.お仕着せの早期教育はやめる。

 9.一緒に絵本を読む。 10.歌を歌ってあげる。 11.添い寝してあげる。

 12.どこででも常に言葉で語りかける。 13.ごっこ遊びをよくする。 14.実体験を共有する。

 15.両親が機嫌よく子どもと接する。



 で、先生は医院のテレビを止めました。


ドラえもん



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