先生のおはなし

連載コラム「ドラえもんのポケット」

その14 おしもの病気も大変だの巻


 こんにちは僕ドラえもん。あんなに開花を待ち望んでいた桜も散って、過ごしやすい季節が来たけどみんなは元気?今回は先生がよく診察室で質問を受けることをお話するね。



1.「先生、この子のおちんちんが変なんです。赤く腫れて先っぽから膿みたいなものが出てるんです。痛そうで、かわいそうで。」

 この病気に限らず、おちんちんのことをきかれるお母さんは多いよ。この病気は亀頭包皮炎というもので、おちんちんにばい菌が入った状態なんだ。子どものうちは包茎は当たり前。おちんちんの先っぽは亀頭って呼ばれるけど、そこが皮で覆われているため、ばい菌が繁殖しやすくなっているんだって。治療としては抗生物質入りの軟膏を塗ることと抗生物質を飲むことなんだよ。予防するには、もし包茎の皮が手でむけるのなら時々はお風呂で皮をむいてやさしく洗ってあげてほしいんだ。でもね、乱暴は禁物。無理にむくと、皮や粘膜が傷つき出血して、その後皮膚と粘膜が癒着して後々手術がいることもあるって先生言ってた。ところで包茎の処置として手術はほとんど必要ないと考えられているんだって。亀頭包皮炎を繰り返しおこすようならば手術を考えることもあるくらいに考えて欲しいって先生言ってた。子どもの包茎は当たり前。思春期が来れば自然と治ってくるし、どうしてもとなればおちんちんの皮に弱いステロイド軟膏を塗れば包茎は直ぐになおるんだって。男体の神秘だね。

2.「この子黄緑色のおりものがついているようでパンツをよく汚すんです。」

 女の子でよくある質問なんだけど、これは外陰膣炎という病気。比較的大きな子どもに多いんだけど、陰部を不潔にしたため、ばい菌が入ってきた状態なんだ。抗生物質入り軟膏を塗ることもあるけど、抗生物質を飲めばすぐに治っちゃうんだよ。予防は清潔を保つこと。お風呂に入ってよく洗ってあげてねって先生はお母さんによく説明しているよ。

3.「この子、痔みたいなんです。イボみたいなものが肛門にくっついているんです。」

 赤ちゃんでよく受ける質問だよ。これはスキンタッグというもので病気ではないんだ。痔でもないってこと。女の子に多いことと、仰向けに赤ちゃんを寝かして肛門を見た時、イボらしきものが時計で言えば十二時の位置にあることと、そのイボが皮膚のしわが盛り上がっているよう出来ていることが特徴なんだ。時々出血することもあるんだよ。別名見張りイボというって先生は言ってるけど、いったい何を見張っているのかいつも疑問に思っているんだ。切れて出血すれば軟膏を塗るんだけど、何もしなくてもそのうち治っちゃうらしいんだ。大きくなると誰も見せてくれないので、その時期は不明なんだけどね。



ドラえもん



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