先生のおはなし

連載コラム「ドラえもんのポケット」

その16 ワーイハワイだの巻


 この前ね、先生がね、開院して初めて休暇をとって仲間9人と一緒にハワイに出かけたんだ。でも遊びじゃなくて、ハワイ大学医学部の先生に呼ばれて、お勉強のために行ったんだよ。テーマは「日米の医学の違いについて学びあおう」なんだけど、とても興味ある内容だったんだって。僕も同行したんだけど、今回はこの時の先生の興奮ぶりをつたえるね。

 9人の仲間は仙台や、東京、福岡、山口、福岡、そして兵庫から集まったんだよ。火曜日に出発して日曜日に帰ってきたんだ。病気で医院まで来ていただいた患者のみなさん、休診していてごめんなさい。先生に代わってお詫び申し上げます。

 日本を火曜日に出発したのに、着いたらやっぱり火曜日でした。着いて即ホテルの一室に閉じ込められて講義のはじまり。クーラーがききすぎていて長袖がいるくらい。3日間寒い部屋にいたものだから「ハワイは寒いところだね。」がみんなの口癖だったらしいよ。「本当は遊んでいたんだろ。」という声が聞こえてきそうだね。でもね本当なんだ。先生の顔を見て分かるように、全然焼けていないんだ。ちょっとかわいそうだったかな。

 講義は英語で行われたんだって。「先生そんなに英語得意だった?」ってきいたら、「心配ご無用、通訳付き。でなきゃハワイへいかないよ、ハッハッハ。」だって。たしかにここはホテルでも路上でも買い物でも日本語で十分通用する所だったよね。

 初日の夜はハワイ在住の小児科の先生(日本人なんだよ)のお家に呼ばれてホームパーティ。この先生のおかげでこの勉強会が実現したんだ。アメリカじゃホームパーティは良くあること。お家もガーデンパーティができるように造られているんだ。ホストの暖かいもてなしに一同感激。でも日のあるうちはホテル、暗くなったらお家、てなもんだから、海外に来ているなんて信じられないくらいの初日だったって先生言ってた。

 朝8時から夕方5時までの勉強三昧の3日間。こんなに勉強したことは卒業してから初めてだったらしい。なにせ夕方になればまともに考えることが出来なくなるみたいで、ぼーっとワイキキの浜を見ていた先生。僕が見ていても、やさしく声をかけてあげたくなったくらいなんだから。

 4日目はハワイの小児病院の見学。アメリカじゃ小児救急は小児科医じゃなくて救急専門医が行っているんだって。ハワイの先生が心配してくれたぐらいほとんど観光もしなかった4日間。「ちょっとまじめすぎたかな。」先生言ってた。本音は「ちょっとサボって・・・」って思ってたみたい。

 肝心の講義の内容まではお話できなかったけど、また機会があればお話するね。


ドラえもん



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