先生のおはなし

連載コラム「ドラえもんのポケット」

その23 もうすぐ予防接種週間がはじまるぞの巻


 こんにちは、僕ドラえもん。1月行く、2月逃げるって言うけど、本当に時のたつのは早いよね。毎年早くなる感じ。今年の冬の病気について先生に聞いたんだけど、今年はワクチンのおかげかインフルエンザはほとんど流行していないんだって。冬でも夏風邪が見られたり、昨年末からすでにスギ花粉が飛んでいたりしていて、世の中少し変わってきているのかもしれない。今回はそんな変わってきている世の中の耳より情報をお話するね。

 みんなは「子ども予防接種週間」って知っている?3月1日〜3月7日の1週間なんだけど、今年で2年目になるんだ。

以前ドラえもんのポケットでもお話したけど、アメリカでは予防接種が普及したおかげで、麻疹にかかる子はほとんど見られなくなってきているんだ。でも驚くことに、残りの麻疹にかかる子どものほとんどが日本人なんだって。つまり麻疹の予防接種を打っていない子どもが日本人に多いということなんだ。そのためにアメリカから「日本は麻疹の輸出国」として非難されている。どうやらこれも貿易摩擦の一つらしい。だから日本では一人でも多くの人に麻疹ワクチン接種を行い、麻疹を無くしてしまいたいと考えているんだよ。そして麻疹だけでなく、すべての予防接種についても同じように考えているんだ。

昨年2月初めに「予防接種で感染症を防ごう」という市民公開講座が日本医師会で行われたんだけど、その中で最近国内の麻疹ワクチンを受ける児が減ってきて、小さな麻疹の流行が後を絶たないこと、またワクチンを打っていない20歳代の若者が増えたため、成人の麻疹が増えてきていることが明らかにされたんだ。また風疹(三日ばしか)に関しては、これから母親となる若年層で風疹抗体を持たない人が15%もいるってこともわかったんだ。彼女たちがこのまま妊娠出産したらと考えると本当に心配。妊娠中の母親が風疹になると赤ちゃんも風疹になり、奇形児が生まれやすくなるってことは前にもお話したよね。

この予防接種週間で具体的に何をしてもらえるかというと、保護者の都合で平常の診察時間になかなか来院できない児でも、休日や時間外に予防接種ができるんだよ。またこの期間中は、時間外でもあらゆる予防接種に関する相談(電話相談も含めて)にのってもらえるよ。

というわけで、予防接種機会が増えることはいいことなので、藤田先生も3月6日(日)の午前中に予防接種をすることにしました。仕事などの都合で、普通の予防接種の時間に来院しにくい方は、この際大いに利用してくださいね。麻疹だけでなく、風疹、三種混合、日本脳炎など個別でできる予防接種なら何でもOKだよ。ただし予約が必要で、3月3日までに直接医院まで申し込んでね。


ドラえもん



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