先生のおはなし

連載コラム「ドラえもんのポケット」

その27 赤と黒のスキャンダルの巻


 皆さんこんにちは、ぼくドラえもん。ゴールデンウィークの間は半袖が必要なくらい暑くなったと思ったら、ヒーターが必要なくらい朝夕が冷えてきたりと、いつもと違ってたけど、みんな風邪をひかないで頑張ってた?

 6月になって日差しもずいぶん強くなってきたよね。最近の先生、お母さんたちから日焼け止めクリームのことを聞かれることが多いんだ。今回は子どもの日焼けと、その予防についてお話しするね。

 少し前の古い母子手帳には「日光浴をしましょう」って書いてあったけど、今は削除されているよね。紫外線が子どもの皮膚にとって悪いことがわかってきたからなんだけど、最近では子どもの皮膚にとって、日焼けは禁物という、多少行き過ぎの意見も出てきている。そこでまず紫外線についてお話しするね。

 紫外線は波長の長いものからA・B・Cと3つに分けられるんだ。太陽から地表に届く紫外線のほとんどは紫外線A。窓ガラスを通って室内に入ってくるのもAだけで、Bは窓ガラスに吸収されてしまうんだって。波長の短いものほど有害なんだよ。だから紫外線Cが一番害を与えるんだけど、地球の外側にあって、今フロンガスによる破壊が大きな問題になっているオゾン層で吸収され、地上にはほとんど届かないって言われている。で、屋外で人間の皮膚や生物に害を与えるのは紫外線Bなんだって。

 紫外線を浴びると、どうなるかっていうと、皮膚細胞の遺伝子(DNA)が傷つけられるんだ。そうすると皮膚の老化が始まり、皮膚がんができやすくなるんだよ。皮膚の免疫力が落ちてウイルスやカビに負けやすくなるからなんだ。

 でも日光がすべて悪いかというと、そうではないって先生は言ってるよ。日光を浴びることで皮膚でできるビタミンDだけでなく、屋外に出て日光を浴びるのは心の栄養にもなるよね。

 日常生活の諸注意をまとめました。



日常生活の諸注意

(1)衣類などで日差しを避けること

(2)紫外線の多い10時から14時は外出に気をつけること

(3)露出する場所にはSPF20〜40くらいのサンスクリーンを塗ること(SPFが高すぎても皮膚を傷めるんだよ)

(4)少しずつ戸外に慣らしておくこと



 黄色人種の日本人の子どもにとって、たいていは日常では神経質になって日焼け止めクリームを塗る必要はないらしいんだ。でも、やけどをするほど日焼けを、無防備に起こさせるのは絶対だめ。特に色が白くて日焼けをしたらすぐ赤くなり、時間がたっても黒くならないタイプの人は白人と同じで注意がいるんだって。特に山やプールに行くときは気をつけてあげてね。


ドラえもん



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