先生のおはなし

連載コラム「ドラえもんのポケット」

その32 食育ってなんだの巻


 みなさんこんにちは、ぼくドラえもん。一年経つのは早いもので、もう残り2ヶ月。おいそが氏の先生は忙しかった夏の学会が終わってすぐ来年の小児科セミナーの準備に入っているんだ。小児科の先生が対象で、来年6月10日、11日に神戸ポートピアホテルで開かれるんだけど、その実行委員になっているというわけ。

 どうしてこんなことをドラえもんのポケットでお話ししているかというと、このセミナーの最後に県民公開フォーラムがあるからなんだ。テーマは「食育」。今回はこの耳慣れない言葉「食育」についてお話しするね。

 厚労省によると「食育」っていうのは、食を通じた健全育成という意味らしい。要するに「子どもが食事を楽しく食べられるようにしてあげましょう」ということなんだ。

 今の子どもの食をめぐる問題をあげると、



子どもの食をめぐる問題

1.肥満が増えた

2.朝食を食べない

3.家族そろって夕食を食べることが減った

4.時間を決めておやつをもらっていない

5.食に関する知識や技術がない

6.市販されている離乳食、調理済み食品がよく食べられている



 などがあげられているんだ。これではいい子が育たないと考えるのは当たり前だよね。そこで国も本気になって対策に乗り出したというわけなんだ。

 検討の結果、去年の2月に子どもの食育ガイドラインなるものができたんだけど、そのねらいは「現在をいきいきと生き、かつ生涯にわたって健康で質の高い生活を送る基本としての食を営む力を育てるとともに、それを支援する環境作りをすすめること」と書いてあるんだ(フー、お上の言葉は難しい ・ ・ ・)。

 そして目標とする子どもの姿として



目標とする子どもの姿

1.食事を味わって食べる子に

2.一緒に食べたい人がいる子どもに

3.食事のリズムが持てる子どもに

4.食事作りや準備に関わる子どもに

5.食べ物や健康のことを話題にできる子に



 と定めてあるんだよ。

 先生の説明によると家庭、保育所、学校、保健所、コンビニエンスストア、レストラン、マスメディア、食料生産者、ボランティアなど子どもに関わるもの全員が「食べる」ということについて、子どもにどう関わればいいのかを考えなければならないっていうことなんだ。自分には子どもがいないからいいんだということではないってことだよね。

 最後にまた来年のセミナーに戻るんだけど、そんな話を料理研究家で有名な坂本廣子さんにしてもらうんだよ。興味があったら、また聞きに来てね。


ドラ焼きをのどに詰めそうになったドラえもん



トップページ > 先生のおはなし > 連載コラム「ドラえもんのポケット」 > Part2・その32

トップページ > 先生のおはなし > 連載コラム「ドラえもんのポケット」 > Part2・その32