先生のおはなし

連載コラム「ドラえもんのポケット」

その33 今年もいろいろありましたの巻


 こんにちは、ぼくドラえもん。今年も残すところあと1ヶ月。みんなはどんな1年だった?今年は1年の反省会だよ。

 藤田先生は相変わらずのおいそが氏だったんだ。今年は約二千人が集まる学会の準備委員になったから、もう大変。去年からほとんどの日曜日をつぶして準備にあたっていたんだ。深夜にメールを送ったりして、毎日4〜5時間の睡眠で過ごしていたものだから、お肌が年齢よりすっかり年を取ってしまったってぼやいていた。友だちも心配してくれていて「長生きしたかったら早く寝ろ」なんて言われてたらしいよ。

 どこで睡眠不足をカバーしていたかっていうと、お昼の15分睡眠。目覚ましをかけなくても15分後に必ず起きると強く思って寝ると、本当に15分後に起きられるんだって。きっと、みんなもできると思うよ。

 こんなに手間ひまかけた学会だったから、大成功に終わったあと本当に感激して、先生ったら涙を流してた。ぼくも思わず泣きそうになったくらいだったんだから。でも、もう二度とこんなことはしたくないっていうのも先生の本音らしい。これは絶対言うなという先生の命令なんだけどね。

 そうそう、今年の2月は例年より遅くインフルエンザが流行したのを覚えている?今話題になっているタミフルが大活躍したんだよ。実は藤田先生は、この時インフルエンザにかかってたんだ。3月の終わりごろ、インフルエンザの流行も下火になりかかった時、急な寒気と頭痛と筋肉痛で思わず、体温を測ってみたところ39度の発熱があったんだって。ワクチン接種を済ませていたし、毎年たくさんのインフルエンザ患者さんを診てきても、うつらなかったことだし、まさかとは思ったものの胸騒ぎがして、先生はそっと鼻に綿棒を突っ込んで鼻水を取って検査したんだ。

 いやな予感は的中、A型インフルエンザでした。3日後に遊びに行く約束をしていた先生、はたと困ったんだ。やっと手に入れた休日を、インフルエンザごときに負けてたまるかと考えた薬嫌いの先生。タミフルを急きょ飲み込んじゃった。仕事のためじゃなく、遊びのためだったら体をいたわれるんだね、先生は。3日後は微熱と頭痛と筋肉痛にさいなまれながら、遊びに出かけてました。ほんとよくやるよ。そのあと1ヶ月ほど咳が止まらなかったみたい。例年のこの時期の先生は花粉症で苦しんでいるんだけど、今年はインフルエンザとの二重苦の春でした。

 去年の水害後、子どもを診られることの喜びを再認識したり、体力勝負を強いられたりと今年もいろいろあったけど、楽しく過ごせた一年でした。来年はどんな年になるのやら、心配と期待の入り混じる年末です。少し早いけど皆さんもよいお年を。


雑煮が楽しみなドラえもん



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