兵庫県西脇市にある小児科医院。予防接種、乳幼児健診など。「子どもが子どもらしく育つ環境づくり」に積極的に取り組みます。
みなさんこんにちは 、ぼくドラえもん。毎日暑いけどみんな元気にしている? 最近予防接種がどんどん変わっていっているよね。この6月からも予防接種法が変わったんだけど知っているかな。小学校入学1年前から入学までの間に、麻疹・風疹混合ワクチン(MRワクチン)を1回打ってくださいという内容だったんだ。 今日は先生のワクチンについてのお話を聞いてね。 《藤田先生から一言》
「今までは、一度予防接種を打つと一生その効果があると考えられていましたが、最近の研究ではそうではないことがわかりました。いつまでってことははっきり言えませんが、いつかはその効果がなくなるのです。それでは困るということで、2回目のワクチンを打ちましょうということになりました。(すでに小さい時に麻疹や風疹ワクチンを打っていますので今回は2度目になります) 麻疹や風疹にかかった人が近くにいると、ウイルスが知らない間に私たちの体に入ってきますが、ワクチンを打っていると、知らない間に体の抗体が働いてそのウイルスを駆除してくれます。こうして何回も知らない間にウイルスが入ると抵抗力がそのたびにどんどん強くなっていきます。これを難しい言葉で言うとブースター効果っていいます。でも最近のように麻疹や風疹にかかる人が少なくなってくると、これらの病気に出会うことがなくなり、このブースター効果の機会が減り、体の抵抗力も次第に弱くなってしまうのです。それで 、MRワクチンを2回打つことのなった理由です。もうすでに小学校に入ってしまった子どもには2回目を打つチャンスがないのが残念ですね。 ところで、まだ日本では認可されていないのですが、みんなに打てたらいいなと思っているワクチンがあるのです。 聞きなれない名前ですが、インフルエンザ菌に対するワクチンがそれです。名前はインフルエンザ菌ですが、冬に流行するインフルエンザとはまったく別物です。。このインフルエンザ菌はとっても怖い菌で、敗血症や髄膜炎といった、場合によると死亡したり死亡しなくてもひどい後遺症を残す病気をひきおこします。最近では日ごろからの抗生物質の乱用で、抗生物質が効かないインフルエンザ菌が出てきて医師の間では大きな問題となっているのです。アメリカでは1988年にこのワクチンが導入されてから数年でこの菌による感染症はほとんど見られなくなってきています。一刻も早い認可が臨まれるですが 、日本の予防接種行政は本当に立ち遅れており 、今ではこのワクチンが導入されていないのは日本と北朝鮮だけとなっています。少子化対策より先にしなくちゃいけないことだと小児科医は真剣に導入を求めています。」
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ドラえもん |