先生のおはなし

連載コラム「ドラえもんのポケット」

その49 小児科医と上手に付き合うためにの巻


 こんにちは、ぼくドラえもん。今年ももうはや4月。2月の中ごろからインフルエンザが流行ったりして、大変だったけど、みんなは大丈夫だった?

 今回は初心に返って、診察室での医師との付き合い方について、以前、先生がある雑誌に書いた文を紹介するね。



 「どのお母さんたちも独身の頃は、おそらく自分とは一番遠く無関心だった小児科医。ところが結婚し、子どもができると、医師の中でも一番頼りになる存在と変わります。多くの小児科医は、母親の気持ちがわからないと、十分な診察ができないと考えています。一方、お母さん方は、医師の気持ちをどこまで理解されているのでしょうか。小児科医がどんなことを考えて診察をしようとしているのかをお示しして、お母さんの医師との向き合い方を説明しましょう。

 一般的には、お母さんたちからお話を聞くだけで、おおよそ診断がついてしまう場合が多いのですが、それにはまず、お母さんと医師との信頼関係を築くことが一番大切なのです。

1)まずは挨拶から

 小児科医は、礼儀正しい挨拶から診察を開始したいと考えています。まず「こんにちは」の挨拶をしてみてください。

2)診察時間は子どもと母親のもの

 忙しい外来診察を行なっていると、どうしても短時間で済まそうとして、お母さんが話そうとしていることの半分も聞かずに、診察を開始してしまうこともあります。次の患者さんのことが気になるかもしれませんが、遠慮なく最後までお話しください。

3)話を整理しておく

 あらかじめ、今日来た理由、子どもの状態(熱の有無、気になる症状、食欲、機嫌、うんちやおしっこの状態、今飲んでいる薬など)、医師に尋ねたいことなどのメモを書いてきてはどうでしょうか。私の医院では 、来院された全員のお母さんに交換日記用のノートをプレゼントしています。お母さんには、家庭での子どもの状態や心配事などを書いてきてもらい、私は診察後に、所見や家庭で気をつけることなどを記載しています。

4)最後まで話すチャンスはある

 経験上、診察前のお話だけでは、お母さんは十分意を尽くされていない場合が多いと医師は感じています。「さようなら」とお母さんが出口のドアを開けて出て行かれるまで、お話を待っています。ドアノブに手をかけてから、思い出したようにして聞かれる質問が、本当の来院理由であることが多いと知っているからなのです。退室後、伝え忘れたことを思い出されたら、スタッフにお話しください」。



 どうだった?今日は一部だったけど、全文は医院でもらえるから、また読んでね。


ドラえもん



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