兵庫県西脇市にある小児科医院。予防接種、乳幼児健診など。「子どもが子どもらしく育つ環境づくり」に積極的に取り組みます。
今回は先月の続きだよ。また先生のお話を聞いてね。 「お母さんの不安や愛情不足という心理的な要因だけでなく、もっと具体的な生活環境要素に対しても、赤ちゃんはストレスを感じるのです。赤ちゃんがストレスなく生活するためには、どんな環境が必要なのか考えてみます。 1)赤ちゃんと部屋 部屋の温度の設定ミスは、赤ちゃんにとって大変なストレスになります。室温は冬では20℃前後、夏では26℃〜28℃ぐらいが最適です。湿度は50〜60%ぐらいが適当です。新生児では冬は布団を多くしたり、部屋を暖めたりすることも必要です。乳幼児が自由に行動するためには18℃もあれば十分で、あとは衣服で調整すればいいですね。また明るすぎる部屋、周囲がうるさい部屋は赤ちゃんにとっては考えものですね。 2)赤ちゃんと衣服 裸で生まれてきた赤ちゃんにとって、衣服は一種のストレスです。保湿・吸湿性・通気性に優れた、やわらかく軽いものを選ぶ必要があります。肌着には木綿が最も良いでしょう。衣服は着脱させやすく足を自由に動かせる、ゆったりとしたものを選んであげましょう。 3)赤ちゃんとおむつ うんちやおしっこは赤ちゃんの大敵です。最近の使い捨てオムツはとても優れており、皮膚科医の先生たちも、皮膚への刺激を考えると、布オムツより優れていると断言しています。ただし布オムツも経済的な理由だけでなく、親の気持ちを赤ちゃんに伝える大切なアイテムですので、ご家庭の事情で選ばれればよいでしょう。 4)赤ちゃんと外気浴 戸外に出ることで、お母さんも赤ちゃんも良い気分転換になります。また外気と触れ合うことで皮膚を刺激し新陳代謝が盛んになり、気温の変化に順応できるようになる効果もあります。生後1ヶ月になったら抱いて屋外を散歩してあげてください。首がすわれば、バギーに乗せても良いでしょう。ただし、真夏の暑い時、寒風吹きすさぶ時や、人ごみの中は避けるべきですね。 ストレスに強い赤ちゃんに育てる 多くの赤ちゃんは生後すぐでも目が見え、お母さんの声を知っていることが最近の研究でわかってきました。すべての赤ちゃんは、一人前の人格を持って生まれてきているのです。赤ちゃんには親の気持ちも伝わっています。お母さんが不安になれば、赤ちゃんも不安になります。赤ちゃんが求めているものは、うんちやおしっこが出ていて気持ちが悪いというような生理的な快・不快感だけでなく、心の安定といった心理的な快感なのです。お母さんご自身の心の安定さえ心がければ、ストレスに強い子どもに育つのです。」 |
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子どもを育ててみたくなったドラえもん |