先生のおはなし

連載コラム「ドラえもんのポケット」

その58 平成20年のおめでとうの巻


 皆さん、あけましておめでとうございます。

 早速ですが、「ハッピ−子育て川柳」っていう本を紹介します。子育ての楽しさいっぱいにあふれた川柳が載っているんだ。作ったのは知らない人だけど、とても共感することが多いので、子育てしていたころの思い出をダブらせて、先生から紹介してもらうね。



藤田先生から一言》

ハッピ−子育て川柳と藤田先生

「お腹から 早く出してと ノックする」

 … きっとこんなに元気なのは男の子に違いないと思っていたら女の子だった。すでにつけていた名前をあわてて変えたっけ。

「見上げては ママ確かめて 乳を飲む」

 … 初めてのわが子がうれしそうにおっぱいを飲んでいる姿は、感動そのもの。このときほど母親がうらやましく思ったことはなかった。お風呂でそっと自分の乳首を吸わせてやったけど吸わなかったもんな・・・

「にこにこと 笑って吐き出す 離乳食」

 … そういやうちの長女は食べなかったよな。本当になにを食べて成長したのやら。そのくせ大きくなったらダイエットなどとぬかしやがる。そうか、赤ちゃんのときから練習をしていたのか。

「笑わせて 開いたお口に はいご飯」

 … あーん、といっても口を開かなかった長女。真ん前にくまのぬいぐるみを置いて一緒に食べさせていたっけ。それでも逃げ回る娘を追いかけては口にほうりこんでいたよな。次女は姉とは反対の旺盛な食欲持ち。姉の残した食べ物を勝手に自分の口に放り込んでいた。この違いは決して教えたものではないのだ。

「二人目は ふと気がつくと 歩いてる」

 … かわいそうだけど、二人目は写真が少ない。母子手帳もつけていない。3人目となるとなおさらだ。やはり子どもはかってに育つのか・・・。いやいや、愛情ミネラルは十分に与えてきたはずと自負しているのだけど、最近の親へ反抗は、その自信を見事に覆してくれる。


読んでいるだけで、昔のことをまざまざと思い出させてくれる楽しい川柳がいっぱいです。どんな親もこんな思いで子育てをしてきてるんですね。若いお母さんやお父さんたちにも参考になると思います。医院においていますので、また一度読んで下さいね。


今年一年の始まりとして、先生の好きな詩をお送りします。


私と小鳥と鈴と(金子みすヾ)

私が両手をひろげても、

お空はちっとも飛べないが、

飛べる小鳥は私のように、

地面(じべた)を速くは走れない。

私が体をゆすっても、

きれいな音は出ないけど、

あの鳴る鈴は私のように、

たくさん唄は知らないよ。

鈴と、小鳥と、それから私、

みんなちがって、みんないい。



今年もよろしくね。ドラえもん




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