先生のおはなし

連載コラム「ドラえもんのポケット」

その60 ただいま署名活動中の巻


 皆さんこんにちは、僕ドラえもん。今月は緊急メッセージが先生から届きました。



藤田先生から一言》

「昨年暮れに西脇病院の小児科が大変だと書いたのを覚えていますか?こんな文章です。『西脇もかつて五人いた小児科医もいまは一人です。西脇病院の危機を救えるのは西脇市民だけです。私たちの病院をどのようにしたいのかを一緒に考えてみませんか?』

 西脇病院小児科が大変なのは、今も変っていません。まだ入院もできない状態です。でも、少し違ってきたことがあります。西脇のお母さんたちが立ち上がり『西脇病院の小児科を守る会』を昨年末に結成したのです。西脇病院小児科の医師の増員と入院診療の再開を求め、現在も尽力されている市長や病院長の後押しのため署名活動をし、市民の声を目に見える形にしようとしています。そして市立西脇病院小児科の入院が出来ない現状を市民のみんなに知ってもらい、子育て中のお母さんたちにはかかりつけ医を持ち、早めの受診を心がけ、救急医療機関は夜間の急病や緊急を要するときのみに受診し、時間外に今すぐ病院へ行く必要があるかどうかを判断できるように上手な受診の仕方の勉強会を開催し、病院の医師の負担を少しでも減らそうと考えています。現在は人が多く集まるマーケットや薬局、診療所、歯科医院、病院そして回覧板などで署名活動が開始されています。

 先生が医師になって30年になりますが、医療を受ける側が医療する側に気遣うことなんて経験は初めてです。両者は良いバランスを保ちながら成長できるのです。 

 小児科だけの問題ではなく、西脇病院そのものが大変な状態になっています。西脇という地域を守るためには病院の存続はとても重要なのです。できるだけ多くの市民が声を上げ、市民にとって大切な西脇病院を守ろうとして欲しいのです。ただし一人1回だけしか署名はできません。そして多可町の方でも、加東市の方でもどなたでもかまいません。悲痛な思いで立ち上がった『西脇病院小児科を守る会』のお母さんたちを守ってあげていただきたいのです。

 最後にお母さんたちからのメッセージです。「地域医療の崩壊は地域社会の崩壊につながり、私たちの子どもたちが大人になり、西脇市では子育てできないと思うような町になってはならないのです。行政と市民と病院が手を取り合って、安心して子どもを産み、育てられる地域をめざし、子どもたちの明るい未来のために、私たちにも出来ることをみなさんと一緒に学び、考えていきたいと思っています。』」



ドラえもん



トップページ > 先生のおはなし > 連載コラム「ドラえもんのポケット」 > Part2・その60

トップページ > 先生のおはなし > 連載コラム「ドラえもんのポケット」 > Part2・その60