兵庫県西脇市にある小児科医院。予防接種、乳幼児健診など。「子どもが子どもらしく育つ環境づくり」に積極的に取り組みます。
今回は前回からの続きで、食物アレルギーについてだよ。 ド)治りやすい食物アレルギーと治りにくいアレルギーってあるんだね。 先)そうだね。卵や牛乳、小麦によるアレルギーは比較的治り易いけど、ソバやピーナッツなどのアナフィラキシーを起こし易い食べものは年齢が高くなってもなかなか食べられるようにならないんだ。だから知らない間に食べてしまうこともあるから食品表示には注意が必要だね。 ド)食物アレルギーの子は日ごろどんなことに気をつけておいたら良いの? 先)家庭では、料理の材料にアレルゲン食品が混入しないように注意することが一番大事。周囲においてある食材と接触してアレルゲンが混じってしまうこともあるから要注意だね。それと、エビやカニなどの甲殻類を食べた後激しい運動をするとアナフィラキシーを起こす人もいるから食後の運動にも気をつけなくちゃいけないよね。また祖父母や近所の方から食べものをもらってアレルギーを起こすこともあるので、周りの人にもよく理解してもらうことが必要ですね。それと外食時に誤食が一番多いので、レストランなどでアレルゲン食品が使用されていないか良く見ててください。 それとワクチンだけど、卵アレルギーが問題となるんだ。昔は卵アレルギーのある人は麻疹ワクチン接種は注意が必要だと思われていたんだけど、最近ではよほど重症の卵アレルギーでないと中止することはないんだよ。でもインフルエンザワクチンはまだ注意が必要で、皮内テストなどの検査を注射前に行ったほうが無難でしょう。その他のワクチンは大丈夫です。 ド)食物アレルギーの子は喘息になりやすいって聞いたけど? 先)アレルギーの病気には、前に言ったように、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などいろんなものがあるよね。子どもの場合、これらの病気が年齢とともに変化することが知られているんだよ。たとえば、食物アレルギーは乳幼児期に多く、幼児期になると喘息が出て、もう少し大きくなるとアレルギー性鼻炎というふうに変わってくるんだ。これをアレルギーマーチと言うんだよ。年齢によっては同時にいくつかの病気と向き合わなければならないかも知れない。でもね、食物アレルギーの子がみんな喘息になるわけではないと言うことも知っておいて欲しいな。 |
||
ドラえもん |