先生のおはなし

連載コラム「ドラえもんのポケット」

その72 フレーフレー保育士さんの巻


 今日は、僕ドラえもん。最近先生は体調を崩しているよう。ちょっとしたことでイライラしたり、急にドキドキしたり、顔がほてったり、肩がこりやすいって先生が言ってたので、それって更年期障害じゃないのって聞いたらえらく怒られた。でも、更年期障害って言うのは女性だけのものじゃないんだって以前自分でも言ってたんだけどね。

本当はね、先生が疲れている理由を知っているんだ。保育園保健協議会といって、保育園に通っている子どもたちの健康を守るためにどうすればよいのかを、小児科の先生や保育士さんや保育園にいる看護師さんで考えて行こうよという学会なんだ。この学会では年に1回勉強会(研修会)を行っているんだけど、この2月に先生が担当して神戸で開催したんだ。その準備でこの半年間大わらわだったというわけ。先生ご本当にご苦労様でした。

 で、やっと本題。この研修会でいろんなことが話題になったんだ。例えば、子どもが病気になった時、どのような状態にまで回復すれば登園できるのだろうかとか、注意を払うべき子どもの症状とは何だろうかといったこと。そして先生が一番関心を持ったのは「保育士の心のケア」で、たぶん殆んどの人があまり考えてこなかったことだと思う。

 ドラえもんのポケットの読者で、子どもさんやお孫さんが保育園に通っている方は少なくないと思うんだけど、保育士さんの心の問題まで考えたことのある人っているかな。子どもの体や心の問題に配慮して一挙手一投足に気をつけるだけでも大変なのに、保護者の方の要望を聞いてあげ満足もしてもらっているのが保育士さん。子どものしつけは保育園でしてもらうって言う保護者も多いって聞くよね。小中学校では、モンスターペアレントといって、自分の子かわいさにとんでもない注文をつけてくる親のことが最近よく紹介されているけど、これは保育園でも見られることなんだって。そうしたクレームに対応しなければならない保育士さんは、身も心も疲れてしまい、やめていかれる人も多いって聞くよ。 実は先生は、先日もある方からお手紙でそんな相談を受けたらしいんだ。

 今先生が地域医療を守るために一生懸命がんばっているけど、これもそれも、結局相手を思いやることでしか解決しないって先生は日ごろから言っている。

少しだけでいいから相手の立場を考えてみる、自分が相手だったらどう思うかと考えてみるだけでいいんだ。それだけで人間は変われると思うんだけど、皆さんはどう思う?


先生の愚痴は耳が無くても聞こえるドラえもん



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