先生のおはなし

連載コラム「ドラえもんのポケット」

その100 再び、暑い夏に注意してねの巻


 こんにちは、僕ドラえもん。毎日暑い日が続いているよね。震災の影響で節電が叫ばれているけど、先生が子どもだったころと比べてみて本当に暑くなった最近の夏。こんなとんでもない環境を節電してどう過ごせば良いのか本当に思案にくれるよね。先生も医院の温度管理をどうすれば良いのか毎日悩んでいるよ。どうか熱中症にだけはならないようにと、今回は3年前にお話しした熱中症についてもう一度お話しするね。

 熱中症というのは、高温多湿の環境下で、例えば学童が長時間運動を続けたときや、乳幼児などが過度に厚着をしたとき、車内で窓を閉め切った状態で放置された場合などに発症しやすい身体の障害のこと。かつては程度の軽いものから順に、日射病・熱けいれん・熱疲労・熱射病というふうに分けられていたんだけど、今は1度、2度、3度というように分類されているんだよ。

1度:昔の日射病や熱けいれんに当たるもので、立ちくらみやめまい、頭痛やときには足のこむら返りなんかがよく見られる症状なんだ。炎天下での長時間の遊びや運動時に見られることが多いんだけど、ときには学校での朝礼なんかでも見られるよ。

2度:1度の環境と同じ状態で起こるんだけど、熱を下げることができず、高体温(38度以上40度まで)になった状態のこと。これを放っておくと最重症の3度になるから迅速な処置が必要なんだ。全身倦怠感、頭痛、めまい、筋肉痛などの症状が出てくる。

3度:40度以上に体温が上がり、体温調節が不可能になった状態。視力障害や、意識障害などが見られ、汗も見られなくなってしまうんだよ。死亡することもあるんだ。

熱中症の処置としては、

(1)めまいがする・顔色が悪い・頭が重い・おなかが痛い・吐く・足のこむら返り・だるいなどの症状が現れたら、まわりのものが気付いてあげて、すぐ涼しい所に移し、イオン水をたっぷり飲ませることが大切だよ。

(2)ボーッとしている、フラフラして意識が少しおかしくなったら、病院へ行くこと。

(3)痙攣を起こしたり意識がないときは救急車をすぐに呼んで一刻も早く病院に運ぶこと。

 でも何といっても予防が一番大事。炎天下に出るときは、帽子をかぶり風通しの良い涼しい服装をすること・できれば炎天下の運動を避けること・汗で失われた塩分と水分を補給すること・寝不足などで体調不良のときは運動を避けること・車中に赤ちゃんを置き去りにしないことが大切だよ。部屋にいても熱中症を起こすこともあるけれど、せめて室温は28度までに保ってあげてくださいね。


ドラえもん



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