その104 平成23年も残りわずかの巻
皆さん今日は、僕ドラえもん。今年も残り1ヶ月になりました。恒例の今年1年のまとめを先生にしてもらうね。
皆さんこんにちは、藤田です。今年もいろいろありましたが、何とか生き延びました。1年を振り返る前に、いま巷で流行しているRSウイルスとマイコプラズマ感染症についてお話しをします。
毎年、インフルエンザが出る前に流行するのがRSウイルスです。症状は発熱・鼻水・痰がらみの咳です。一般的に、1歳までの乳児や未熟児や心臓に病気を持っ ている子どもなどが罹ると呼吸困難を来たし重症になることがあります。私の医院にもこの病気を心配されて来院される方が多いのですが、元来健康な大きなこ どもが罹っても、重症になることは少なく、そんなに心配はないのです。但し治療薬が無いので、鼻水を吸引し、痰がよく出るように吸入を繰り返します。根気 よく治しましょう。
マイコプラズマ肺炎は『帰ってきたドラえもんのポケット56』に書いていますが、もう一度簡単に お話します。マイコプラズマというのは、ウイルスより大きく、細菌よりやや小さい病原菌です。これに感染したらすべての人が肺炎を起こすというわけではな く、1歳までの小さな子どもではカゼくらいですんでしまうものが多いと言われています。でも小さい子どもが肺炎を起こし重症化することも知られています。 症状は激しくて痰が絡まない乾いた頑固な咳が特徴で、発熱が見られないことも多いようです。治療としては、昨年まではマクロライド系という抗生物質が良く 効いていたのですが、今年はこれらの薬が効かないタイプが多くなってきています。予防として、飛まつ感染ですので咳エチケットを守り、病気の人のよだれや 鼻水に注意してください。
今年のまとめです。全国的には大震災や各地の豪雨による被害が大事件ですが、私にとっては8月の終わりに開催した外来小 児科学会を事務局長としてお手伝いできたことが最大のニュースでした。日曜日をつぶしながら約2年間にわたり準備してきたものなので、2千5百名もの小児 に関係する人たちが神戸に集ったことには感無量なものがありました。
また今年も市民フォーラムや西脇病院フェスタで、西脇小児医療を守る会の方々をはじめ、医療問題に関心を待たれている方々とふれあい、大きな活力をいただきました。感謝申し上げます。
来年もお正月早々に救急当直をします。来年も忙しい一年になりそうです。
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ドラえもん
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